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クローゼットには、沢山のメイド服…。
桜条要……、悪趣味すぎるだろっ!!
あーでも着なきゃ解雇、絶対ごめんだ。カラスの言うことを鵜呑みにしたくないが、
だがリスクがある限りは…。こんなことで、仲間に迷惑掛けられないしな。

で、着替えたはいいが…。
鏡に映る自分の姿をみただけで吐き気が…。
お願いだ!誰もみないでくれぇぇっ‼
さっさと終わらせよう、それが一番。

私は、カラスに言われた通り、一階の大広間に向かった。
大広間のドアの前でカラスが待機していた。

「瑠宇ちゃーん、似合うじゃないかww」
「カラス…仕事が終わったらお前も始末してやる…。」
「カラスじゃなくて鴉川!まぁ、渓って呼んでくれてもいいんだけどね?」
全く、面倒な奴だ。
「私は、そこまで親しくなる気はない。」
「でも、これから一緒に暮らすんだよ?仲良くしといたほうが賢いんじゃないかな。」
「長居する気などさらさらない。」
「ふぅーん、そうか。かわいそうな子猫ちゃん。お兄さんを頼ってくれてもいいのに。」
何なんだ…。気持ち悪い。
まるで、これから長い付き合いにでもなるようじゃないか。

大広間には大きなテーブル、赤い絨毯にシャンデリア。
いかにも豪邸、という感じであった。

鴉川は大広間の突き当りの席に向かって歩き、静かに言った。
「さて、我が主。一ノ瀬瑠宇をお連れしました。」
「よく来たな。私が桜条要だ。まぁ、座りたまえ。」
それまで、私と鴉川しかいなかった部屋なのに…。
鴉川が椅子を引き、私を誘導する。
「驚いただろう?」
鴉川はそっと私の耳元でささやいた。
あぁ、驚いたよ。3D化した桜条要の映像と話すことになるとは…。

「一ノ瀬君、現物の私と話せるのは執事である鴉川渓だけ。君と話すのはこのような形となる。」
「別の場所にいるんですね。」
「そうだね、だから君が私を殺すことは不可能だ。」
「なるほど。」
挑発とも思えてくる言葉だ。
「君を雇ったのは、この私。知っての通り、君から両親を奪ったのもこの私。」
「どのようなおつもりですか?」
「ちょっとした償いだよ。まさか、娘さんがいるなんて誤算だったんだ。申し訳ない。」
「…ふざけるな!」
「君がそう感情をむき出しにするのは仕方ない。本当に大きな誤算だったよ。」
「桜条家の娘を殺せというのは…償いのつもりですか?」
「どうかな。私にとっては大事な孫に値する。できれば、お願いしたくないよ。」
「では、なぜ。」
「彼女は私の脅威だ。君とは比べものにならないくらいのね。」
「どういう意味だ?」
「詳しいことは言えないが、君には彼女を人間らしく教育してほしい。殺したければ殺しても構わない。」
「教育?」
「人間として対等に付き合ってもらえれば十分だ。」
「闇の中で過ごしてきた私に、」
「そんな君だからだよ、一ノ瀬君。きっと君なら彼女が誰にも危害を加えないようにうまいことやってくれると信じてるよ。」
「危害を加える?」
「一緒に過ごせばわかるさ。彼女は強くなり過ぎた、暗殺すべき人間だ。残念だがな。」

危害を加えるほど強くなり過ぎた暗殺すべき人間…。
逆に私が殺される可能性もあるということか…?
「我が主、お時間です。」
「それでは、一ノ瀬君。彼女のことは君に任せた。人間として扱うか、殺してしまうか、君次第だ。」
徐々に桜条要の映像がぶれていく…。
「それと、メイド服お似合いだよww」
「くっ、」
クソじじぃ!!完全に映像は消えてしまった。

鴉川はにこにこと笑っている。
「ね、長くなりそうでしょー?」
「…さっさと片付ければいい話だ。」
「怖いもの知らずだねぇ。明日、帰ってくるからよく見極めたほうがいいよ?僕、野良猫の残骸興味ないし。」
「おい、勝手に私を殺すな。私はあの家に帰るんだ。」
鴉川は腹を抱えて笑った。
「野良猫の家ねぇ、まだ残っているといいね。今頃きっと炎の海。マスターは最期のコーヒーを入れてるのかな。」
「!?」
私は、鴉川の首を掴み、ナイフを突きつけていた。
「お前の仕業か。」
「まさか。我が主も言っていただろう?ちょっとした償いだって。君の命だけ守ってくれたんだよ?」
私は手が震えていた。怒りと唯一の仲間が襲われた恐怖で…。
鴉川は瞬時に私の腕をつかみ、ナイフを振り落とした。
鴉川の頬にナイフの先がかすれた。
「僕の仲間はもうほとんど全滅だよ。遺体は見つからないが、行方不明だ。」
「…。」

私の頬に涙がながれた。
階段を駆け上がり、自室の部屋を閉め、イヤホンをつける。
「聞こえるか、応答しろ!」
返事はない。
「応答しろ!!」
…誰か。出てよ。お願い。

誰も出なかった…。

桜条要に対する憎しみが沸々と増幅していくのが分かった。
絶対、復讐してやる…。

両親も仲間も奪われた私には、復讐心しか残っていなかった。

 
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