私は、荷物を持って桜条家の前に居た。
寒い冬の日だった。
雪がちらつき、
風が頬に当たって痛かった。

インターホンごしに出たのは、
若い男であった。
きっと、使用人であろう。

だが、出て来たのはなんともラフな格好の人物であった。白のワイシャツにワインレッドのニット、ベージュのチノパン、ブレスレット、クロスのネックレスに黒髪、高身長のメガネ。
この人は、桜条家のものか…?
「初めまして。本日からお世話になります。一ノ瀬瑠宇です。」
「初めまして。君が瑠宇さんね〜♪どうぞ上がって!僕は、ここの執事をしてる鴉川渓(からすかわ けい)よろしくねw」

…カラス?
名前にカラス…堂々過ぎる。
いや、でも偶然かもしれないが
一応注意人物だな。
というか…ぇ、執事⁉︎
…近代の執事とは変わって来てるのか?

「とりあえず、君の部屋は二階だよ。鞄、お持ちしますよ。」
「結構です。」

うっわぁ…、めっちゃにこにこしてる。
絶対、鞄持たせたくないゎ…。

「そっかー、タフだね!」
うるさい奴。そして満面の笑み!
なんだ。コイツ…。

「はい!ここー!」
「ありがとうございます。広いですね。」
「そうだねー、まぁ。きさらちゃんと二人で使うことになるからね!」
「きさらちゃん…?」
「桜条家のお姫様♡!」

ぁ?
ぁぁぁぁああああ⁉︎

「もう時期、ロンドンから帰国するんだけど、どうやら要のじぃさんによると、ロクに日本語喋れないし?日本の文化とか知らないし?ベビーシッター的な感じで君と同室にしたんだってー!」

なんだ、これ。
殺りたいほうだいじゃないか!

「いいなぁ〜♪僕も執事じゃなくてシッターが良かったぁー。ほんと残念〜。あんな可愛い子と四六時中同じお部屋とか羨ましいなぁ〜。男って損だねぇーww」

「はぁ。」
「まぁ、その代わり!要のじぃさんと会えるのは僕だけー!野良猫の君は精々きさらちゃんとおままごとでもしているといい。」
「…お前、」
「…初めまして。僕がカラスだょ。」
不吉な笑みを浮かべた。
「カラスと野良猫、両方雇うなんて流石桜条さんだよねー!どっちが先に報酬を得られるのか、まるで遊んでいるようだw」

まず、コイツから始末してしまおうか後でみんなに相談だな…。

「…てか、猫って女の子だったんだねw」
「女だが、それが何だ。」
「いやぁ、強いって話だったし、監視カメラ見ても、声聴いても、男の子かなぁーと思っててさw」
「悪かったなぁ。」
「いいゃ、むしろ要のじぃさんはすっごく喜んでたよ!趣味で集めてたメイド服着せられるってねぇ‼︎ほら、見て見て!」

驚愕だ。悪趣味!キモい!
いや、絶対こんなフリフリの、
め、メイド服⁉︎着れるかぁっっ‼︎

「ははっ!残念だねぇー。僕は服装自由なのにねぇ〜♪もうじぃさんテンションMAXでさぁー?w僕も野良猫に早速これ着せるのかぁーって、ワクワクして楽しみに待ってたんだょ?w」

コイツらぁ…。

「ぁ、因みに!着てくれないと即解雇だってwwそれはそれで、きさらちゃん1人じめ出来るから良いんだけどねぇーっ!」

なぬっ⁉︎

「まぁ、着替えたら一階の大広間に!」

あいつら…覚えてろ。

さて。
ぁぁ…これ、着るのか。





























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